凪のお暇 第1回 あらすじ 感想 ネタバレ
凪のお暇(なぎのおいとま)
コナリミサトさんによる漫画作品
「Eleganceイブ」(秋田書店)にて2016年8月号から連載中
第8回ananマンガ大賞(2017年)受賞作品
2019年7月19日からTBSの「金曜ドラマ」でドラマ化が決定
めちゃくちゃ面白い!吸い込まれる作品です。
なぜかって、やっぱり共感できるところがたくさんあって。
SNSでメッセージが飛び交うこの現代社会で、空気を読んで生きている人は
たっくさんいるのではないでしょうか?
物や人に執着しすぎて、それが自分にとって本当に必要な物なのか、人なのか、
分からなくなったとき、人は一旦すべてを捨てて、リセットしてみると
どうなるんだろう?そこで自分に残るものはなんなのだろう?と
問いかけてくれる作品です!皆さんにもぜひぜひ読んでもらいたいと思います!
凪のお暇 第一回 あらすじ
都内 家電メーカーで働く、主人公 大島 凪おおしまなぎ(黒木 華)は常に周りの空気を読んで生きてきた。職場でも空気を読みすぎるあまり、同僚のミスを自分のミスとして抱えてしまったり、周りの意見に同調しては、「わかる~!」としかいえず、いつも同僚のSNSをチェックしては、いいね!をしては、自分を押し殺して生活していた。そのため同僚からはいいように使われてしまったり、何気なくディスられてしまったりと、そんな自分の人生に疑問を感じ始めていた。
その日も同僚の仕事を任されてしまい残業していた凪は、その同僚が忘れていったスマホの着信音に気付き、のぞいてしまう。その会話からは同僚たちが凪をのけ者にして集まっていた。続く会話には凪をディスっている内容もあり、凪はその内容を読んでもなお「わかる。。」とつぶやいてしまう。
しかし、同じ会社で営業成績トップの我聞 慎二がもんしんじ(高橋 一生)が、実は凪の彼氏だった。会社では非公認ではあったが、凪はどんなに周りから冷たくされてしまっても その“切り札”を持っているだけで安心するのだった。
凪のスマホに「まだ残業。終わったら凪んち行くわ」と慎二からのメッセージ。
慎二もまだ会社にいると知り、凪はサラサラヘアーを整え、慎二の部署へ向かう途中、慎二が会社の同僚と何気なく話している会話を立ち聞きしてしまう。
慎二は同僚に、「結婚?ないない。あいつとはあっちがいいから会ってるだけ~」
と話してしまう。「だってそいつ、一回食ったあとの野菜育てて何回も何回も食うわけ
。作る飯も貧乏くさいし、コンセントとかいちいち抜くし、俺、そういうケチ臭い女は生理的に無理なんだわ。」
そして慎二は廊下でそれを聞いていた凪に気付いてしまう。
凪はその場で過呼吸になり、そのまま入院してしまう。
そののち、凪は今までの自分を断ち切ろうと、人生をリセットしようと、
仕事も恋もSNSも全部捨てる覚悟をする。
凪の髪の毛は、実はかなりの癖っ毛のアフロ状態だったが、毎朝ヘアアイロンでサラサラヘアーにしていた。しかしそれも止めて、会社を辞め、携帯を解約し、引っ越しをし、家具や写真なども捨て、布団一式と自転車のみを手元に残し
凪の人生リセット生活をスタートさせたのだった。
暑い夏の冷房なしのワンルーム。そこへきて、やっと息が吸えるようになった凪。
夏の避難所“図書館”へ行き、なりたい自分になるために、自分探しのための本を読み漁り、ゆっくり自分を見つめなおす為のウィッシュリストを書こうとすると、やりたいことが一つも思い浮かばない凪であった。
やりたいこともないのに、早まってしまったのではないかと焦る凪の前に
“おつりあさりババア”が現れる。
彼女を初めてみたのは自販機の下に落ちているおつりをあさっていた。
次に目撃したのは商店街のパン屋さんで、パンの耳をもらっているところだった。
彼女は突然降ってきた雨に、落ちていたビニ傘をさし、凪はこれが自分の、
おひとり様のなれの果てではないかと不安になる。
彼女は吉永 緑 よしながみどり(三田 佳子)。凪の部屋の真上に住んでいる住人だった。ある時、緑の洗濯物が落ちてきたので、緑の部屋へ届けに行くと、緑はお礼をしなくてはと、強引に凪を部屋へ招く。
そこは凪の想像していたゴミ屋敷のような部屋とは違っていた。綺麗に整理整頓された部屋に、ラッキー貯金とかかれた入れ物。そして壁につけられた大きなスクリーンに ローマの休日が流れていて、緑の大好きな映画だという。
緑は凪に手作りチョコポッキーを差し出す。作り方のポイントは、チョコに練りこんだたっぷりのナッツとクルミと、おいしいパン屋さんのパンの耳を使うこと。
そのチョコポッキーが美味しくて、温かいお茶と映画を見ながら凪はホッとして涙ぐんでしまう。そして、緑にここへ引っ越してきた訳を話し始める。
会社で過呼吸で倒れてしまったこと。倒れた後、恋人からも同僚からも心配の連絡が
全然来なかったこと。本当の恋人でも友達でもなかったんだと気づいてしまったこと。
その日は凪の誕生日だったこと。
すべててを捨てて、まっさらになりたくて引っ越してきたのだと告白する。
自分の想いを誰かに話せたことでリフレッシュできた凪は、その町の八百屋さんへ出向く。そこはトマト45円、アボカド45円、ここは天国ですか!?と喜び買い物をするが、買い物を終えた後のレシートに打ち間違いがあることに気付いてしまう。
今までの凪なら、混んでいるし、レジが並んでいる空気を読んでそのまま帰ってしまうところだったが、勇気をだしてレジ打ちの店員に声をかける。
すると、店員は慌てて謝罪し、まだ新人で打ち間違いが多いことを説明し、凪はお詫びにえのきをもらって家路に向かう。帰り道、初めて勇気を出して自分の意見を言い出せたことに凪は少し自信をつけていく。
そして、アパートの向いに捨ててあった扇風機を拾い、黄色いペンキで塗りつぶし
“君は今日から相棒だ”とつぶやく。
凪の部屋のお隣さん、安良城 ゴン あらしろごん(中村 倫也)のベランダはゴーヤのつるでおおわれていた。凪はゴーヤが気になり、ゴンに勇気をだして声をかける。
するとゴンは何本かゴーヤを切って凪に渡した。その一つのゴーヤは黄色くなっていてゴンはこれはもう食えないかな、というが、凪はその黄色いゴーヤを半分に割り、種の周りの赤いところが絶品なんです、幸せのラッキーゴーヤです。とゴンに食べてもらう。そのおいしさにゴンは驚き、知れて得したと凪につぶやく。
そこへ、慎二がやってくる。凪の癖っけの髪の毛を見て、笑いながら「どした?その頭ー?マジかよお前!ブスになったな~」と凪の心に土足でズカズカ入ってきた。
慎二は凪ときちんと話し合うでもなく、自分の言いたいことばかり言い放ち、部屋で酒をのみ、凪に当たり前のようにつまみを作らせる。口では凪の事を応援するといいながら、言いたいことを言い終えると、凪に体を求めてくる。
凪は、勇気を出して真司をつき放つ。凪は本当の自分、本当の気持ちを慎二にぶつけ始めた。
この頭は地毛なんだということ、必死に真っすぐにしてたこと。物にも人にも執着しまくりだったこと。SNSは24時間スマホ片手に監視体制だったこと。自分が知らないとことで皆が楽しくしてるのを見つけたら悔しくて胃がひっくりかえりそうだったこと。
慎二と付き合ってたことも、早くみんなに言ってやりたくてたまらなかったこと。もし慎二と結婚したら、結婚しましたってSNSにのせたらどれだけスカッとするかなっていつも想像してたこと。だから、慎二に嫌なことされても言われても嫌われたくなかったから何も言えなかったこと。
でも、もうそういう自分ごと、全部いらない。もう空気読みたくない。
だって、空気って読むものじゃなくて、吸って、吐くものだと思うから。
慎二は、すべってんなお前。お前は絶対変われない。絶対に。
といって部屋を後にする。
凪は、部屋をでて慎二を追いかける。雨の中、凪は真司に向かって叫ぶ。
すべってても全然いい!ありのままの私を愛してくれなくていいから、
今後一切、私に関わらないで!
それに対しての慎二の答えは また来るね。だったー。
雨に濡れながら部屋へ戻る途中、様子を見ていただろう緑がドライヤーをもって、
部屋の前で凪の髪の毛を乾かしてくれた。
凪のまたお隣に住む白石うらら しらいしうらら(白鳥玉季)もまた、凪のそばへ寄ってきて、その髪の毛に触らせてと寄ってきた。触らせてあげると、うわ~やっぱりふわふわ~初めて会った時からずっと触りたいと思っていたの、ふわふわのワンちゃんみたいで気持ちいい~いいな~この髪の毛とうららは言う。
大嫌いだった自分の髪の毛を、乾かしてくれる人がいて、この髪の毛を好きだと言ってくれる人がいて、凪の心はいやされていく。
緑はいう。ごゆっくり。今は、しばしのお暇でしょ?
凪は温かい人のぬくもりで泣いてしまう。
一方、慎二は帰り道、大泣きをして帰る。
その姿をゴンの仲間や、うららの母 白石みすず しらいしみすず(吉田洋) に目撃されてしまう。帰りに立ち寄ったスナックでも号泣し、付き合い始めのころ、俺に気付かれない様に朝早く起きて、1時間以上かけて髪の毛をサラサラに伸ばしてるのを見て、
めっちゃ健気に思って、こいつの事を一生守るって思った。と、
凪の事を本当はめっちゃ好きだったとなきじゃくる。
次の日、凪の部屋にお皿を返しに来たゴンは、凪にゴンをお皿を返した後、両手を広げるゴン。意味も分からず凪も両手を広げると、ゴンは凪を抱きしめて、ごちそうさま。とやさしくつぶやく。そして、おやすみといって扉を閉める。
凪は何が起こっているか分からず、茫然としてしまうのであったー。
第1話完